京セラ PS-801 本体・取扱説明書
ダービー&オークスのW的中おめでとう。馬券自慢はいいから、早速PHSの話をヨロシクだわ♪
初めて持ったケータイ…つまり、「筆おろし」は18歳の時でPHSでした。PHSの説明はWikiさんにお任せするとして、私がPHSを持った理由…それは、自宅のコードレスフォンの子機がほしかったからです。まぁ、偶々京セラ製のコードレスフォンを使っていたこともありますが、「イエ電からチャンネーに電話」するとか色気のある話ではなく、単純に電話を取るのにリビングへ行くのが「億劫」という、怠惰の極みが主な理由でした。
ここでビギナー層からの疑問、「PHSが何故子機に出来るのか?」。PHSは免許の必要がない「パーソナル無線機」に電話の機能を付けた「簡易携帯電話」という位置づけで、そもそもが家電量販店とかで売っているトランシーバーと同じだからです。そのため、PHSのサービスが始まって以降、端末の製造をしているメーカーが、自社のコードレスフォンとリンクさせられる機能を売りにしていました。私の自宅も丁度いいタイミングで電話機が壊れ、代わりに買った機種のメーカーが京セラで、それにリンクさせていました。
また、黎明期のPHSで出来ることと言えば、電話と半角カナ英数を最大20文字送れる「ポケベルのようなもの」くらいしかありませんでした。そのため、こちらも携帯電話同様にビジネスユースや、安価で保持できるので子供の外出用に親が持たせるが大半でした。若者文化では絵文字やデコレーションが出来るポケベルの方が優勢で、PHSでそれが出来るようになるのは少々後になってからです。
こんな話を90年以降生まれの若者にすると…「え、ケータイでメール出来ないって、何に使うんですか?(電話だよ!)」、「ネット出来ないなんて、ありえないでしょ(いや、出来るようになった事の方がアメイジングだから…)」こんなやり取りに終始してしまいます。では、EメールでもSMSでもないメール、Pメールの話をします。
Pメールとは、DDIポケットが提供していた20字以内の半角カナ英数字を送信できるサービスの名称で、同じキャリア内の対応端末同士で通信が出来る物です。まぁ、SMSが近いのですが、何卒半角カナ英数でのやり取りですので、「ポケベルのようなもの」がしっくり来るかと思います。では、送信例上げながら「どのように見えるか?」確認していきましょう。
「渋谷で5時」⇒「シブヤデ5ジ」
「昼食べた?」⇒「ヒルタベタ?」
「いま会いたい」⇒「イマアイタイ」
それでも当時のカップルにとっては「どこ吹く風」で、このやり取りこそが「愛の交歓」だったわけです。まさか、AGATAはそんなことやってないよね?だって、珍妙とか抜かしてるんだよ?ありえないでしょ…やってました。えぇ、18歳の私もやってましたよ「愛の交歓」を。ただ、半角カナは如何せん「ホラー臭」が半端ないので、英文で。内容は割愛しますが、ビートルズの「ミッシェル」のサビの部分な文句を送っていた記憶があります…まぁ、若気の至りにありがちな黒歴史です。
想い、伝えてる?
20代の頃は「下手な鉄砲数打ちゃ…」で、ケータイメールで「想ってもないことでも駆使」して口説きまくっていた記憶があります。当時の文面を目にしたら、本当の意味で「穴があったら入りたい」気持ちになるでしょう。ただ、例え赤面物の文面や稚拙な表現であっても、当時の自分が真剣に考えた末のもので、その辺を考慮しながら受け入れるのがいいかもしれません。
不惑が近付く歳になった今となれば、そんな元気も気力もなくなり、年々ご無沙汰になっている気がします。ただ最近思うのが、自分の中で「答えが出たら伝える」ということ。あとは、伝わらなかった時に相手を思いやれる「覚悟」があるか…なんか、JUDY AND MARYの曲が聴きたくなりました。
業務連絡:セバスチャン
前回のブログ冒頭で言った、「最高に幸せな時間」は競馬ではありません。ガチなネタぶっ込んでゴメン…(;^_^A
え、AGATA正気かしら…(゚〇゚;)ってか、絶対JUDY AND MARYは似合わないと思うわ。まぁ、原稿書いてくれたら何でもいいんで、次回もヨロシクだわ♪
Softbank 911T
AGATAです。
唐突ながら、5月21日に誕生日を迎え「30代後半」になりました。30代前半ラストデーの20日は朝から難儀なことが続けて起き、テンションは下がり、メンタルはボロボロと「目も当てられない状況」でした。しかし、夕方以降は厄払いが済んだかのように好転。今の自分にとって「最高に幸せな時間」を過ごし、帰宅後は同じマンションの競馬狂と22日のオークスに向け、予想談義に花を咲かせるなど「穏やかな時間」を過ごすことが出来ました。ちなみに、30代後半に入った午前零時。私の眼前には「東スポ・日刊競馬・週刊競馬ブック・グリーンチャンネル」と、いつもと変わらない「金曜夜の風景」が広がっていたことは言うまでもありません。
さて、本題。前回に引き続き、Softbankの911Tをフューチャーする後編。今回は「ワンセグ機能」についてお送りしようと思います…が、まずはこのケータイの基本スペックについて。
主なスペック
音声通信方式:SoftBank 3G(W-CDMA・2.0GHz)
形状:スライド型
サイズ:112 × 51 × 17.9mm 質量:145 g
連続通話時間:140分 連続待受時間:330時間
充電時間:120分 外部メモリ:microSD(2GBまで)
日本語入力:モバイルRupo
FeliCa(おサイフ機能):あり 赤外線通信機能:あり
放送受信機能:ワンセグ放送対応
メインディスプレイ:TFT液晶
解像度:WVGA(480×800ドット)サイズ:3.0インチ
表示色数:260000色
Softbank 911T 起動中
Softbank 911T 正面から
Softbank 911Tのサイズ
このブログ2回目の実物画像にして、初めて「完動品」のご登場です。手に持った感触はズッシリと重みを感じ、厚さもそれなりにあります。画像からから判るとおり、私に酷使された有様ながら大変丈夫で、購入9年も未だにSIMを挿して充電すれば使えるタフガイぶり。まさに、往年のチャールズ・ブロンソンを髣髴させる「漢と書いてオトコ」のようなケータイです。
では、ワンセグ放送を受信したときはどう見えるのか?ワンセグの説明については、某世界レベルのフリー百科事典を見ていただくとして、早速ワンセグ視聴時の様子を見てみましょう。
Softbank 911T ワンセグ放送中
どうでしょうか?画面に無数の傷があるため、その分の見難さはあるかもしれませんが、十分視聴に耐えられるレベルに思います。そして、以前紹介したV601Nのアナログテレビと比較しても、その画質は雲泥の差がです。では、正面から実際に視聴している想定で撮影した画像を見てみましょう。
Softbank 911Tワンセグ放送中
映っているのは夕方のワイドニュースですが、液晶の大きさの割に報道内容はっきり判るレベルです。広い画が多いサッカーや競馬などのスポーツ中継だと、さすがに画面だけで状況を完璧に把握するのは厳しいですが、実況と場内の音が聞こえるので、雰囲気を味わうには十分使えます。また、このケータイの付属品として充電用ホルダーがあり、これに固定して視聴すれば充電しながら、丁度いい角度で視聴出来るのでまさに「渡りに船」。ホルダー本体もコンパクトなので、バックに入れて持ち運ぶ場合も嵩張ることはありません。
弊社の動画サイト「Tube.KJRS」で、ドローンから撮影した酒匂川と富士山の動画を公開しています。撮影は連休明けに行われましたが、新緑が鮮やかに映える好天の酒匂川流域、夕焼けをバックにその存在感を示す富士山の模様を存分に楽しめる、クリエイティブ部隊「渾身の作品」に仕上がっています。
今回フューチャーするケータイは、私が2007年7月から2010年12月まで使用した、Softbank 911Tについて2回に渡りお送りします。
SoftBank 911T
今では倍以上もある6.44インチフルHD・・・ですものねw
ドラえもん?
「あんなこといいな、できたらいいな♪」
この歌い出しから始まるのは、誰もが知っている「国民的ネコ型ロボットアニメ」オープニング曲。この「あんなこと」が年齢によって歪曲していくのは言うまでもないですが、未成熟が故に「クズっぷり」を発揮する主人公を更正させるべく、22世紀から来たネコ型ロボットが、甲斐甲斐しく未来から持ち込んだ道具を駆使して支えるという、大変夢に溢れた作品。アニメより特撮や仁侠映画好きという、「東映イズムの継承者」を地でいく「偏屈オブ偏屈」な子供時代を送った私ですら夢中になってみたものです。
これまでの記事からも分かるとおり、ケータイが「あんなこと、こんなこと」を出来るツールになってきたことは言うまでもありません。片手でネットサーフィン・Eメールができ、音楽を聴ければテレビも見られ、馬券すら買える。終いには、出○○系サイトでチャンネーやアンチャンも探せる…と、様々な「あんなこといいな、できたらいいな」を叶えてくれるツールになってしまいました。そして、IC乗車券や電子マネーを搭載して買い物や電車に乗れるようになったのだから、もはや「国民的ネコ型ロボット=ケータイ」といっても過言ではないでしょう。この911TにもFelica技術を使った「おサイフ機能」、地上デジタルテレビ放送が視聴できる「ワンセグ機能」が搭載されています。
よく見るとペンギンがかわいいSuicaカード
2000年代前半に「Suica」、「PASMO」が登場した辺りから、Felicaの読み取り回路が極限まで薄く出来ることは語られており、「いつかはケータイに搭載されるんだろうな…」と漠然に思っていました。私がこのケータイを手にした頃には、既に通勤定期がPASMOになっていたり、行きつけの飲み屋の会員カードにEdy機能が付いているなど、ケータイのおサイフ機能を使う機会がありませんでした。あえて使っていたのは、「Mの字」のファストフードショップのクーポン券や、競馬場で行われている「来場ポイントサービス」のポイントカードとしてだけで、「おサイフ感」は全くない寂しい使い方です。
しかし、2008年を越えた辺りから仕事で飛行機を使用する機会が増え、その際に日航から着たDMに「JALタッチ&ゴーサービス」という記述を見つけました。早速記されたURLにアクセスして詳細を確認…おサイフケータイ対応端末に専用アプリを入れると、航空券を介さずチェックイン時・搭乗時にケータイをかざすだけで飛行機に乗れるという。何事にも「ペーパーレス中毒」だった当事の私は、悦に浸りながらほくそ笑み、早速アプリをインストール。「ケータイ、マジでパねぇよ…」と、ひとり夜中の寝室で呟いた次第です。
東京~札幌。どこまでケータイだけでいけるか…
アプリインストールから間もなく、札幌への出張を命じられました。早速の出番、ならばケータイだけでどこまでいけるのか、やってみたくなるのが人情です。当時のオフィスは港区の新橋、ここから空港間と札幌市内の交通を経て、宿泊先である「ススキノ」にあるホテルまでが対象。ススキノ…違う、札幌までのルートは次の通りです。
新橋⇒(E電)⇒浜松町⇒(東京モノレール)⇒羽田空港⇒(JAL)⇒新千歳空港⇒(JR)⇒札幌⇒(タクシー)⇒ススキノ
「E電ってなんだよ?」という質問はスルーします。気になった方はググってください。知っている方は、軽くツボったかもしれません。それなら私は本望です。
おサイフ機能にプリインストールしてある「モバイルSuicaアプリ」にソコソコの金額をチャージしてスタート。新橋から空港までは電車区間ですので、もちろんケータイをタッチさえすれば乗車可能です。分かっていても、ケータイを自動改札にタッチするだけで電車に乗れる…初めてこの感触を味わった時は、軽い興奮を覚えました。空港に着いてからも「JALタッチ&ゴーサービス」を使い、チェックインや空港保安検査も航空券を持つことなく、ケータイのタッチのみで搭乗口手前まで来る事ができました。後は搭乗口でケータイをタッチすれば、新千歳空港までケータイかざすだけでいけます。
しかし、ここで私の悪いクセが顔を出して来ました…搭乗開始までの間、付近の売店でビールを飲みたくなるという衝動。ここで財布を出してしまえば、ミッションは直ちに終了します。ただ、そこはSuicaと懇ろだった日航さんです。系列の売店では、Suicaでの決済が可能なわけで、ここでも無事にケータイだけでビールを飲め、搭乗して新千歳まで到着することができました。
新千歳空港からはJRを使って札幌まで出なくてはいけません。が、当時はSuicaとの相互利用しておらず、ここで財布を出して現金orカードで切符を買わなければ、その先に進めないという現実を突きつけられます。ケータイだけでの移動は新千歳空港まででした。その後の移動は割愛しますが、ススキノのホテルに着いてチェックイン⇒宿泊代金決済の流れの時、私が決済で出したのはケータイでした。このホテル、Edy決済が可能で、端末にプリインストールされていた「Edyアプリ」へ、事前に宿泊代金分をチャージしていました。「ケータイだけで移動がしたい」…意味不明な熱意と役に立たないモチベーションが、宿泊代金のおサイフ決済に繋がったと思います。
駅前の往来する人々
事前購入やチャージさえすれば、ケータイ一つで北の大地を踏む事ができる。しかも、現在では先ほどのルート全てでSuicaが使えますから、物理的にはケータイだけで全ての過程を消化できる事になる訳です。子供の頃に思った「国民的ネコ型ロボットが欲しい」という思い、僅かかもしれませんがケータイが叶えてくれたのではないでしょうか。おサイフケータイの出現は、ケータイの便利さが「行くとこまで行った」瞬間だったのかもしれません。
※「おサイフケータイ」は、NTTドコモの登録商標です。
第四回「 私のケータイ履歴書 Softbank 911T」の続き楽しみにしているわ〜♪
「チューリップの花言葉は色ごとに違います」
赤が「真実の愛」、黄は「報われぬ愛」、白は「失われた愛」と、その内容はかなり異なるという。はじめて知りました。先日、納戸の奥から幼稚園の入園式後に撮影した集合写真を発見。写真に収まった全員がチューリップをもって写っており、教職員は白、園児は赤と黄の花を手にしていて、私が持っていたのは黄色。なるほど、この時すでに半生を暗示されていたのか…妙に納得。
チューリップの花言葉
赤は「真実の愛」、黄色は「報われぬ愛」、白は「失われた愛」!素敵だわね!
ご婦人の存在が気になるわねw
そろそろ本題。前回からお送りしている「Vodahone V601N」の後篇。アナログテレビ搭載の携帯電話という「夢のような機能」について触れましたが、このケータイ、テレビという「主役級」の搭載に留まらず、「名脇役」なアクセサリーも備え併せていました…赤外線通信機能を応用した「マルチデバイスリモコン」です。
赤外線通信機能でメアド交換はしたことあるけど、リモコンは・・・無かった!
現存するケータイの「ほぼ全ての端末」に標準搭載されている赤外線通信機能。現在では写真やドキュメントなどのデータをプリントする際、これでプリンタに送信して出力するなど広く汎用的に利用しています(赤外線プリント)が、そんな機能が搭載され始めた00年代初頭、当時の使い方の「9割強」がチャンネー(女子)からメアドや電話番号を得るためでした。
街中で男女が互いの赤外線部分を「触れるか触れないかの距離」で向き合わせ、データのインサートが始まり、保存がフィニッシュするのを待ち続ける…どこか官能的な雰囲気が漂い、妙な緊張感を覚えるやりとりでした。同世代の御仁の中でも、身に憶えある方は決して少なくないはずです。それを応用してマルチデバイスリモコンを搭載させようとは…さすがは、日本を代表する電機メーカーNECさんです。
電話番号の交換・・・それじゃ赤外線でw
操作できるデバイスはテレビ・ビデオデッキ(一部DVDプレーヤー)。設定方法は、ケータイのメニューからリモコンの項目を選択して、自分が使用している機器のメーカー(松下・シャープとメジャーメーカーは揃っていた)の選択だけと、大変シンプルなもので、量販店で売っているリモコンのような煩雑な設定は不要。
操作内容はテンキーを使用した1~12のプリセットチャンネル選択、十字キーでの音量、チャンネルの順送り、ケータイの電源ボタンを使ったテレビのON・OFF、映像入力の切替など、テレビ使用する上において最もベーシックな物が可能でした。私も購入当初は「物珍しさ」から、自室のテレビに設定し頻繁に使用していましたが、徐々にオリジナルリモコンが電池切れの際、「中継ぎ登板」する役割に落ち着きました。また、このリモコンではカラオケの「DAM(第一興商)」のリモコンとしても使えましたが、私自身使ったことが無く、取説の記載を見ても「そうなんだ…」レベルでした。
小学校低学年くらいの時、「デジタル腕時計ひとつで何でも出来たら」と、本気で考えた事がありました。テレビ電話、テレビ放送視聴、家のあらゆる家電製品の操作、家の鍵…全てではありませんが、スマホを含めれば大部分は実現しています。このケータイもそうですが、当時のケータイは「アナログ時代の子供の空想」を具現化した端末が多かったように思えます。それは、技術者の持つ「遊び心」があったからではないでしょうか。私の思い込みですが、日本の技術力が世界的に高い水準にあるのは、この「遊び心」を根底とした原動力が一因ではないかと。
以前はケータイの新機種が発表される度に「今度は何を載せてくるのか」、楽しみにしていました。スマートフォンが便利なのは言うまでもないですが、OSがグローバルデザインでも、機能などでどこかに「遊び心」を持った端末が発表されることを心から期待しています。
■ URL
製品情報(ボーダフォン)
http://www.vodafone.jp/japanese/products/kisyu/v601n/
製品情報(NEC)
http://www.n-keitai.com/lineup/v601n/
過去のバックナンバーはこちらからなっているだわ↓
第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」 ビジネス携帯の機能を飛躍的に変えたWindows OS搭載のポケットPCがあった。
さて、本題。2回目となる、「私の“ケータイ”履歴書」。今回フューチャーするのは、「Vodahone(現softbank)V601N」です。このケータイを使い始めた2004年の事は、今でも鮮明かつ克明に覚えています。
第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」 ビジネス携帯の機能を飛躍的に変えたWindows OS搭載のポケットPCがあった。
Wの悲劇
この年の3月。それまで5年にわたり、「自分の全てを捧げた」世界の「半生で一番辛くても幸せな」現場を去らざるを得ない状況を迎えていました。
私は同じ世界で生きていくことを望んでいましたが、自身のチカラ不足で願いは叶わず、4月からは「全く異なる」世界の「変調のない」現場で仕事をすることに。
当時の心境を例えるなら「空虚」…桜の花を観ても、夜のお店でボトルを入れても全てが灰色に見えるほどの重症。「いっそこのまま…」という思いも過りましたが、「アカシアの雨」にうたれていなかったので、最悪の事態には至りませんでした。
いま考えれば若さゆえの短絡な思考、当時の自分にとっては深刻だったと記憶しています。
落ライターAGATA、東京競馬場にて携帯を落とす!そんな時、東京競馬場で5年使ったケータイを落とすという憂き目に遭いました。
キングカメハメハが勝ったダービー観戦後の帰り道、人混みの中で落としたと思われます。
外馬券予想外す!コスモバルクから買っていた私は、馬券外してケータイ落とす「泣きっ面に蜂」状態。
当日のうちに紛失届を出し、翌日近所のショップへ行き購入したのが「V601N」。
前年の12月にNECが発売したモデルで、赤・白・黒の3種類のカラーリングがあり、見た目は他キャリアのNEC製モデルを踏襲した作りになっていました。
このケータイを選んだ理由は「端末代1円」、「在庫過多のため商品券3000円分」だから。
そのため、購入時点ではこの端末の持つ「特異性」に気付いていませんでした。
TV601Nの特異性としては、アナログ地上波放送視聴が可能な画期的な携帯だった!☆このケータイ、アナログテレビ観られるってよ。
ちょっと待ってください。このケータイが発売された2003年12月に、地上波デジタルテレビ放送が開始されましたよね?
このタイミングで、なぜアナログテレビを搭載したのか…憶測は様々ありますが、当時はワンセグ放送も始まっておらず、ケータイの中にフルセグを受信できる基板を入れる技術も勿論無かったわけです。多分、アナログ停波まで時間もあったこともあり、「ケータイでテレビ観らたらイイよね!」的な感覚ではないかと思います。
しかも、内蔵アンテナに留まらず屋外アンテナの端子につなげられるコネクタも付属の充実ぶり。さすがはPC-98シリーズのNECさん、かゆい所に手が届く「神対応」を当たり前にやってのけます。
肝心の「画質や観るに耐えられるか」についてですが、基本的に80年代後半に流行った「液晶ポータブルテレビ」の感覚で視聴できます。ドラマやアニメを観るには物足りないものの、野球や競馬などのスポーツ中継でしたら、「とりあえず動いてる感じが解ればOK」なので、十分耐えられるものでした。
私はこのテレビで、2005年のダービーと有馬記念を観戦しましたが、ディープインパクトが大外から馬群を飲み込んで勝ったダービーも、圧倒的1番人気に支持されながら、最後までハーツクライに届かなかった有馬記念もその様子が十分解るレベルにはありました。
しかし、このケータイが「特異性」を持っているといわれる所以は、テレビ搭載だけではなく、あまりにも「かゆい所に手が届きすぎる」芸当のものでした。
次回、その辺を詳しくお伝えします。
前回予告した通り、ケータイでその時代や技術の進化を振りかえる、第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」をお届けします。
この原稿を書いている3月31日、東京でソメイヨシノ(サクラ)が満開となりました。サクラといえば、数多ある「桜を題材にした歌」を思い浮かばれる方も多いと思います。時期的に「別れや儚さ」を歌った曲が多く、なんとなく悲しい感じを抱きますが、そんな先入観を打ち破る曲がKANの「桜ナイトフィーバー」です。昨年発表された曲ですが、「愛は勝つ」で一世風靡したKANの作品とは思えないほど、明るい歌詞と乗りのいい曲調になっています。今年、「こぶしファクトリー」というアイドルユニットがカバーし、より一層明るい曲になっています。気になる方はググってみてください。
【ITmedia Mobile 写真で解説する「X01HT」 】
台湾HTC(High Tech Computer)製の「X01HT」は、Windows Mobile 5.0を搭載したPDAタイプのHSDPA端末で、スライド式のQWERTYキーボードを使えば、PCライクなスタイルで文字入力を行えるのが特徴。約2.8インチのQVGA液晶はタッチパネルで、付属のスタイラスでも操作できる。
URL http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0609/29/news022.html
OS:Windows Mobile 5.0
CPU:SamsungスタックCPU 400MHz
メモリ:ROM 128MB RAM 64MB SDRAM
ディスプレイ:LED2.8インチ 解像度240×320 (65,536色) 音声通信方式:SoftBank 3G(W-CDMA)
データ通信方式:HSDPA IEEE 802.11b/g
形状:スライド式
キーボード:QWERTY配列
外部メモリ:microSD
(出典:同機種ユーザーマニュアルより)
☆ケータイではなく「Pocket PC」だったX01HT
先述にある通り、このケータイのOSはWindowsMobile 5.0。
アプリケーションとしてMicrosoft Word Mobile、Excel Mobile、Mobile Outlookがプリインストールされ、それぞれのファイルの編集や閲覧、Exchangeメールの閲覧ができるなど、ケータイやスマホというより「Pocket PC」に電話アプリが付いているような端末でした。
操作はスライド式のキーボードでの入力、専用のタッチペンでエクスプローラをクリックする二つの方法で、マウスを使わなくても快適に使うことができるのが特徴。
ネットは3G回線とWiFi(IEEE 802.11b/g)が使え、標準搭載の「IE Mobile※」でフルブラウザインターネットが出来ることも、大変魅力的に映りました。
また、メディアプレイヤーもあったのでWMVやWMA、MP3のファイルを再生して、仕事のみならず「移動のお供」もしてくれる、外回り族「垂涎」のデバイスでした。
※正しくはInternet Explorer Mobile
☆時代を先取りしすぎた感もあるわけで…
基本的に動作そのものは「スペックなり」で、特別な状況を除いたらストレスを感じず、無難に使えていました。SDカードに入れたファイルを編集する場合、よほど重いものを除いて無問題。メールについてもOutlookが重くなることは特になく、メールを読む・作成するだけなら不都合は一切なかったです。そんな「垂涎モノ」のデバイスも利用には様々な壁が立ちはだかりました。
まず、ネット環境について。10年前は今ほどWiFiスポットが整備されてなく、ホテルやターミナル駅の限られたエリアで特定のキャリアと契約しないと使えなかったり、使えても回線速度が3Gに劣ることがよくありました。
そんな状況なので、結局3G回線を使ってメールの送受信やネットをしていたため、当時のパケット代は毎月「上限目一杯」の請求で届き、自身の懐事情が逼迫することも。
そして、3G・WiFiともにオンライン時に発生する「謎のフリーズ、強制終了」。
この辺については、WindowsOSだから「お察しください」で許容できるのですが、復旧時は「バッテリーを外して放電⇒再装着して電源を入れる」作業を踏むため、続けて起きると、その煩雑ぶりにかなりのストレスを溜めることになります。
また、バッテリー容量が決して大きくないため(1300mAh)、常にバッテリー残量とにらめっこしながらの使用を強いられます。実質2時間ほどだったでしょうか、
Officeソフトを動かして作業しているときは、仕事というより「知の格闘技」をしている感覚に陥ります。ただ、miniUSBで給電出来る点はとても画期的で、汎用のアダプターやケーブルを使えるあたりは、現在のスマホ通ずるところと言えます。
ネットインフラや給電スタイルなどを含む当時の環境では、この端末を快適に使う状況には程遠く、時代の先を行き過ぎた感は否めませんでした。
☆外出先でWord・Excelの編集をするハードルが高かった時代
2000年1桁の時代はモバイルPCが高価な代物で、共用も珍しくありませんでした。
当時はまだ「会議=紙資料ありき」で、外出先へ持参した資料で数値の訂正が発生すると、その都度、配布した方に「手書き」で修正を依頼していたほど。
それ自体はクライアントや委託先も容認していた風潮があり、メールで最新の資料を送信して画面に出力して対応する文化もなかったので、何の問題にもなりませんでしたが、個人的には「一歩先行く対応」がしたいと、若さゆえに抗っていました。
そんなときに出会ったこのケータイには本当に助けられました。
手元のケータイで数値に訂正して、サービスを開始して間もない、富士ゼロックスの「ネットプリント」を使って、最寄りのセブンイレブンで印刷して持参する…
この一連の作業で「○○社はいつも最新の資料を持ってくる」と好評を得て、競合他社を容易に出し抜いていたものです。
この評判が当時勤めていた会社の古い体質を刺激して、外勤者にモバイルを配布する動きにつながっていき、私の手元にも届いたところでSoftBank X01HTは使命終えました。
経験が浅く、百戦錬磨の他者陣営に一矢報いられるものは「スピードと若さ」だけ。そんな自分を助けてくれたこのケータイは、もはや戦友と呼べる存在でした。
AGATA~、次も楽しみにしているわ
AGATAです。
競馬の世界では3歳馬クラシックのオークス・ダービーが終わり、今月からは2歳馬のデビュー戦が行われるなど、既に来年へ向けての戦いがスタートしています。私自身、ダービーは2011年以降、本命馬がダービーを制する相性がいいレースなので、最近では「ダービー馬が見える男」を自称しています…誰からも呼ばれないので。さらに、今年はオークス・ダービーをW的中したので、何かいいことあるんじゃないかと「スケベ心全開」で期待しています。連載6回目となる今回は、AGATAが初めて持ったケータイについて書きたいと思います。フューチャーするのは、DDIポケットのPS-801です。