第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」 ビジネス携帯の機能を飛躍的に変えたWindows OS搭載のポケットPCがあった。

第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」

前回予告した通り、ケータイでその時代や技術の進化を振りかえる、第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」をお届けします。

AGATA
「中の人」のAGATAです。

この原稿を書いている3月31日、東京でソメイヨシノ(サクラ)が満開となりました。サクラといえば、数多ある「桜を題材にした歌」を思い浮かばれる方も多いと思います。時期的に「別れや儚さ」を歌った曲が多く、なんとなく悲しい感じを抱きますが、そんな先入観を打ち破る曲がKANの「桜ナイトフィーバー」です。昨年発表された曲ですが、「愛は勝つ」で一世風靡したKANの作品とは思えないほど、明るい歌詞と乗りのいい曲調になっています。今年、「こぶしファクトリー」というアイドルユニットがカバーし、より一層明るい曲になっています。気になる方はググってみてください。

セバスチャン
AGATA~、第一回 「私のケータイ履歴書 SoftBank X01HT」 お願いしますだわ♪楽しみにしているだわw

SoftBank X01HTってどんな携帯?

AGATA
今回は私が2006年12月~2009年7月までの2年間使っていた、「SoftBank X01HT」をフューチャーします。尚、この原稿を上げてから端末が自宅にないことに気付きましたので、端末の画像等は、下のURLから当時のネット記事を参照ください。
セバスチャン
下のURLをクリックしたら見れるのかしら。

【ITmedia Mobile 写真で解説する「X01HT」 】

台湾HTC(High Tech Computer)製の「X01HT」は、Windows Mobile 5.0を搭載したPDAタイプのHSDPA端末で、スライド式のQWERTYキーボードを使えば、PCライクなスタイルで文字入力を行えるのが特徴。約2.8インチのQVGA液晶はタッチパネルで、付属のスタイラスでも操作できる。

20111110151346 URL http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/0609/29/news022.html

SoftBank X01HTの主なスペック

OS:Windows Mobile 5.0

CPU:SamsungスタックCPU 400MHz

メモリ:ROM 128MB RAM 64MB SDRAM

ディスプレイ:LED2.8インチ 解像度240×320 (65,536色) 音声通信方式:SoftBank 3G(W-CDMA)

データ通信方式:HSDPA IEEE 802.11b/g

形状:スライド式

キーボード:QWERTY配列

外部メモリ:microSD

(出典:同機種ユーザーマニュアルより)

当時、最先端すぎた多彩な機能

☆ケータイではなく「Pocket PC」だったX01HT

先述にある通り、このケータイのOSはWindowsMobile 5.0

アプリケーションとしてMicrosoft Word MobileExcel MobileMobile Outlookがプリインストールされ、それぞれのファイルの編集や閲覧、Exchangeメールの閲覧ができるなど、ケータイスマホというより「Pocket PC」に電話アプリが付いているような端末でした。

操作はスライド式のキーボードでの入力、専用のタッチペンでエクスプローラをクリックする二つの方法で、マウスを使わなくても快適に使うことができるのが特徴。

セバスチャン
Pocket PC ってポケットに入るくらいのPCってイメージだわ。なんだかかっこいいわね。タッチペンも利用できていたのねw

ネットは3G回線WiFiIEEE 802.11b/g)が使え、標準搭載の「IE Mobile※」でフルブラウザインターネットが出来ることも、大変魅力的に映りました。

また、メディアプレイヤーもあったのでWMVやWMA、MP3のファイルを再生して、仕事のみならず「移動のお供」もしてくれる、外回り族「垂涎」のデバイスでした。

※正しくはInternet Explorer Mobile

Wifiスポットもないのに無線LANが装備

☆時代を先取りしすぎた感もあるわけで…

基本的に動作そのものは「スペックなり」で、特別な状況を除いたらストレスを感じず、無難に使えていました。SDカードに入れたファイルを編集する場合、よほど重いものを除いて無問題。メールについてもOutlookが重くなることは特になく、メールを読む・作成するだけなら不都合は一切なかったです。そんな「垂涎モノ」のデバイスも利用には様々な壁が立ちはだかりました。

まず、ネット環境について。10年前は今ほどWiFiスポットが整備されてなく、ホテルやターミナル駅の限られたエリアで特定のキャリアと契約しないと使えなかったり、使えても回線速度が3Gに劣ることがよくありました。

そんな状況なので、結局3G回線を使ってメールの送受信やネットをしていたため、当時のパケット代は毎月「上限目一杯」の請求で届き、自身の懐事情が逼迫することも。

そして、3G・WiFiともにオンライン時に発生する「謎のフリーズ、強制終了」。

この辺については、WindowsOSだから「お察しください」で許容できるのですが、復旧時は「バッテリーを外して放電⇒再装着して電源を入れる」作業を踏むため、続けて起きると、その煩雑ぶりにかなりのストレスを溜めることになります。

また、バッテリー容量が決して大きくないため(1300mAh)、常にバッテリー残量とにらめっこしながらの使用を強いられます。実質2時間ほどだったでしょうか、

Officeソフトを動かして作業しているときは、仕事というより「知の格闘技」をしている感覚に陥ります。ただ、miniUSBで給電出来る点はとても画期的で、汎用のアダプターやケーブルを使えるあたりは、現在のスマホ通ずるところと言えます。

ネットインフラや給電スタイルなどを含む当時の環境では、この端末を快適に使う状況には程遠く、時代の先を行き過ぎた感は否めませんでした。

セバスチャン
Wifi(わいふぁい)って当時は聞きなれない言葉だったのね。今は、小学生のみなさんもNintendo DSとかでわいふぁいつなげてゲームしているわねw

 小さいのに現代のモバイルPCとしての働き

☆外出先でWord・Excelの編集をするハードルが高かった時代

2000年1桁の時代はモバイルPCが高価な代物で、共用も珍しくありませんでした。

当時はまだ「会議=紙資料ありき」で、外出先へ持参した資料で数値の訂正が発生すると、その都度、配布した方に「手書き」で修正を依頼していたほど。

それ自体はクライアントや委託先も容認していた風潮があり、メールで最新の資料を送信して画面に出力して対応する文化もなかったので、何の問題にもなりませんでしたが、個人的には「一歩先行く対応」がしたいと、若さゆえに抗っていました。

そんなときに出会ったこのケータイには本当に助けられました。

手元のケータイで数値に訂正して、サービスを開始して間もない、富士ゼロックスの「ネットプリント」を使って、最寄りのセブンイレブンで印刷して持参する…

この一連の作業で「○○社はいつも最新の資料を持ってくる」と好評を得て、競合他社を容易に出し抜いていたものです。

この評判が当時勤めていた会社の古い体質を刺激して、外勤者にモバイルを配布する動きにつながっていき、私の手元にも届いたところでSoftBank X01HTは使命終えました。

経験が浅く、百戦錬磨の他者陣営に一矢報いられるものは「スピードと若さ」だけ。そんな自分を助けてくれたこのケータイは、もはや戦友と呼べる存在でした。

セバスチャン
小さいのにワードやエクセル、パワーポイントなども編集できた当時としては画期的な携帯だったのかしら。今はたくさん機種でたくさんの機能を搭載したスマートフォンが普及しているものねw私たちついていけるのかしらwww

AGATA~、次も楽しみにしているわ

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